当クリニックで診察治療できる主な性病は、淋菌感染症(淋病)、性器クラミジア感染症、梅毒、性器ヘルペス感染症です。
淋病は男性では尿道に感染し、排尿時の強い痛み(特に出始め)とともに、尿道から膿(たいてい黄色い)がでます。一方クラミジアは男性では尿道と前立腺に感染します。尿道炎としては排尿時の痛み(淋菌よりやや軽い)があり、尿道からでる膿はやや白っぽい〜透明なことが多いのが特徴です。前立腺に感染すると症状が軽い〜ないこともあり、診断するためには前立腺マッサージ後の膿を採取する必要があることもあるため、泌尿器科医に相談されたほうがよいと思います。
女性では淋菌やクラミジアは子宮頚管(子宮のうち膣に飛び出したところ)にまず感染します。検査技術の進歩により、もし淋菌やクラミジアが子宮頚管に留まっていれば、苦痛なく自分で検査できます。ただし、女性の場合、淋菌やクラミジアが子宮頚管から子宮、卵管、腹腔へと上がっていくことがあり、この場合は血液検査を行いますが、血液検査での陽性は過去に感染したことがあるか否かを示しますので、現在感染しているとは限りません。まず自分でできる検査を行い、陰性と判断されたが症状や診察から淋菌やクラミジア感染症が疑われたら、血液検査をうけられたらよいでしょう。当院でも検査はできますが、専門家は産婦人科です。
梅毒は感染後10〜90日(平均3週間)で感染部位(男性では陰茎)にしこりができ、これがくずれたり自然に消えたりします。感染3ヶ月後には全身に淡い紅色に発疹ができ、これも自然に消えたりします。放っておくと神経や大動脈が侵されますので、身に覚えがあれば検査をうけられることをお勧めします。診断は症状と血液検査によりますが、血液検査は感染後4〜6週を経ないと検出できないことに注意が必要です。

性器ヘルペスは、性器に痛みを伴う小さな発疹ができるのが特徴です。たいていは診ればわかりますが、血液検査で確認したほうがよいでしょう。
エイズについては血液検査は当クリニックでもできますが、残念ながら治療はできません。ご了承ください。